昨年末くらいから予想できていたことではありますが、最近めっきり増税に是か非かという単純な二極論に陥りがちに思えます
問題は「何をしようとしているのか」そして「いくら足りないのか」それは「他を整理してもまかなえない金額なのか」がさっぱり見えてこないということです
それはそうでしょう、なにせ民主党政権は政権を取る時に
「ムダを省けば20兆円くらい軽く出てきます!」
と言い続けて当選し、政権を取ったわけですから、その大前提を崩すようなことは発表できないのでなかなかこういう説明ができないわけです
当然野党として選挙態勢が整った自民党はそこを徹底的に追求して解散を求めます、増税に反対だからではなくそもそも政権の基本足る部分が間違いだと認めろと、認めたならば解散せよという筋論です
おかげでまったくもって噛み合わない、議論にもならないことで消費税増税を閣議決定することになりそうですね

一方で話題になっているのが地域政党です
我が愛知県は1年前にその結論が出まして、名古屋市も愛知県も減税がキーワードになりまして選挙が行われ、名古屋市に関して言えば市民税を5%減税することが決定した次第です
しかしながら250万人都市に置いて、自分の納税した税金がどこのだれに、どのように反映されたのかなどわかりにくい限りです
また、5%減税されたところでサラリーマン個人がどれくらいの恩恵を得られるのかというと年収によりけりなのでなんとも言えませんが数千円の恩恵はあるかと思います、塵も積もればなんとやらで市の財政としては大痛手かと思いますが、議員の先生方がそれで行けると議論された結果なので市政の方の影響は大丈夫なのでしょう
さて、その数千円で市民は何をしたらいいでしょう?
今まで受けられていた住民サービスがカットされるかも知れませんが、それはまた恩恵を受けていた人であるかどうかで基準は変わるのでなんとも言えませんが、納税している多くのサラリーマン家庭にとってはほとんどの人はほとんどあまり変化がないかと思います、ただ手元に数千円返ってくる、もしくは請求されないというだけのお話です
税金と自分の関係なんて実はそんなもんなの??です
まあ、実際に消費税増税となると全然この比ではないくらいの負担を強いられるわけですが、細かい税率の計算のお話はお嫌いでしょうからカットしますが、同じ5%といっても税金がかかってくる金額の分母と意味合いが全然違いますので同じと思わないようにしてくださいね

さて、増税でも減税でも結構なんですが、なかなかに納税者意識が確立しにくい世の中となっております
自分の税金がどこでどのように使われていて、どのように人の役に、自分の役に立っているのかなんてさっぱりわからんのです
高度な社会になり、単純に物事が動いていないからなんですが、都市部に住む人にとっては本当にブラックボックスにお金を突っ込んでいて、足らないと言われるとムダ使いしているからじゃないか?と思うくらいのことしかできないのです
実際に行われている事業は多く、さらに専門分野外のことも多いので、予算書を見て文句言え!と言われてもなかなか週末だけ見るだけでは全部に目を通せないような状況で、また具体的な事業が事細かくわかるわけでもないのでどれが無駄でどれが無駄じゃないかなど、市民が見てわかるもんじゃないのも事実なのです
マスコミがいくつかあげつらって騒いでくれない限りわからないのが正直なところだと思います

これらの乖離からか、東京でも大阪でも地域政党が活発になりました
わからないわけではないのです、なにせ金がないと言われて無駄を省いてます!と発表をしていたはずなのに、まだお金がないと言われるわけですから、都市部の市民と政治の距離感の遠さと言ったら半端なく遠いわけです、だったら政治家をごっそり変えろ!と思うのは当然のことですよね
しかし私はここで市民も少し勉強にお金を使ってもらったらどうだろう?って思うんです

ここから先は私個人の仕事にも関わることなので、少しばかり宣伝文句っぽくなりますのでその点を割り引いてお読みください

例えば人口2000人程度の山村があるとしましょう
地方交付税交付金というのは人口と面積によって割り当てられますので、この村ではそれほどの予算はありません
さて、名古屋市の皆様が今回減税された5%分の数千円を、企業や高額所得者なら数万円程度をこの村に「ふるさと納税」という形で寄付されてはいかがでしょうか?
国は増税、地域は減税という中で、何がどうなっているのかさっぱりわからない都市部の政治状況ですが、田舎の山村に「納税」をして、その村がどのような事業にいくら使っているのか、さらに言えばもっと有効に使ってみてはどうか?と意見を持つことこそ政治の原点ではないかと思うのです
規模が大きく高度に複雑になった都市部の政治と市民の距離感が問題なのであれば、規模が小さく昔ながらの生活を送っている山村部の政治と村民の距離感の近さで考えればいいわけです

例に上げました人口2000人程度の山村というのは、実は名古屋市から高速を使って2時間ほどの場所にあります長野県の泰阜村という場所です
ここは日本で最初に「ふるさと納税」を開始した村でありまして、そういう意味に置いても今回の「税金」を考えるというキーワードにぴったりではないかと思った次第です
行ってみていただければわかりますが、コンビニも信号機もない村ですが、しかし人間社会の基本がそこにあると思い出させてくれる不思議な村なのです
「税金の勉強」にこれほどピッタリな場所はないのではないでしょうか?
一昨年の夏、減税だ!と署名をされた名古屋市民の力は確かに名古屋市政を動かしましたが、しかし結局アレはなんだったのか?という虚無感も生み出しました
一度政治とは何かを思い出すためにも人間としての原点である村社会を勉強してみるいい機会なのではないかと思いまして、商売共々ご紹介をさせていただきました
ご興味のある方はTwitterでもFacebookでも結構です、ご相談くださいませ