らんちゅうの針子

金魚ブログをやっていて一番辛いのが針子の時期である
なにせ写真が撮りにくい(笑)

撮影しようと気合い入れれば洗面器用意して掬って一眼レフ持ってくりゃいいんだけれど
日常業務の中でそれやってる時間があるのかどうかとか、この時期あまり稚魚に衝撃加えたくないので掬うという行為も最低限にしたかったりとか
なのでついつい写真撮らないってなっちゃうとご報告することがないといいますか

一応接写してみましたけれど

プロのクリエイターとしてはどうなのかって問われるレベルですね はい

一応最近人気ブログで、らんちゅうとか針子のキーワードで来ちゃった人用にそれっぽいこと書いておきますね

金魚が産卵して5日くらいすると孵化します、孵化してすぐは口開いてないし栄養取れる袋があるので餌食べないわけですが、2日くらいすると餌探して泳ぎ始めます
ってだいたいどこの記事でも書いてあると思います
実際そうなのですが、産卵藻に産卵させていると思うので孵化したのいつ? ってわからないこともしばしばあります

簡単に考えれば泳ぎ始めてから餌をあげればいいのですが、そこであげる餌がブラインシュリンプというシーモンキーの幼生なんですけれど、こいつを孵化させるのに24時間の時間がかかります

つまり孵化して1日くらい経ったらブラインシュリンプを準備し始めるわけです

とはいえ孵化だってきっちり全部が一斉にってわけじゃないので誤差もあったりしますし、そんなに厳密に計算しなくてもいいんですが
おれ的には孵化を確認したらブラインシュリンプを沸かし始めます
1回目のは沸いても食べれないじゃないって思うかもしれませんが、久しぶりに使うエッグだと孵化しなかったり水温低くてってこともあるので1回試しに沸かすんです、沸かしたのはメダカの稚魚なり大きくなった金魚でも美味しく食べてくれますので処分には困りません(笑)
そこでしっかりと沸くことを確認してから本番に臨めます

泳ぎ始めていきなり粉餌でもいいんですけれど、まだ餌と認識していないので動かす必要があって、ってそんなに難しくもないんですが、水に溶かしてからスポイトとかでシャーッと入れてやれば食いつきに行く動作とかしてるのでそれでOKですけれど
滞空時間が短いので食いとしてはどうなのよっていう、底に落ちたのツンツンしてくれるようになればまだいいのかな?
ブラインシュリンプならば数時間は漂いながらぴょんぴょん動いてくれるので飽きずに最後まで食べてくれるという利点があるんですよね

ブラインシュリンプを食べた稚魚のお腹はオレンジに染まりますのですぐにわかります
基本的に金魚には胃袋がないので満腹という概念がないそうで、とにかく目の前にブラインシュリンプが泳いでいればパクパク食べ続けてくれます
ブラインシュリンプハッチャーを2つ用意しておりますが、1つは朝、もう1つは昼過ぎくらいに与える分です
昨年まではさらに夕方と夜用を準備しておりまして、針子の自分にはライトアップして24時間体制で給餌しておりましたが、今年はクソ忙しいので2回だけです

餌の種類や栄養なんかを気にされる方もいらっしゃいますけれど、金魚の稚魚用として売ってる餌なら栄養的には問題ないかと思います
ただ前述しているように、滞空時間というか浮遊している時間が短いので食わせ続けることが難しいわけです
エアーを最弱レベルで入れて踊らせるなんてのも手なんですが、尾の基本が形成される時期にあんまりエアー入れたくないって人もいらっしゃいますよね

産まれて1週間くらいまではあまり過密を意識しないで育てます
単純に給餌効率をあげるためなんですが、あまり広いと泳ぎが得意じゃないこの時期だとブラインシュリンプが薄く広く広がってしまって食べにくくて残しちゃうのでもったいないですよね
なので詰め込んでとにかくブラインシュリンプを食わせまくる時期にしております
で、1週間から10日くらい、これはもう生育状態と水の状態を見て決めますが、細い2Hの鉛筆で書いたような線だった針子がBで書いたようにはっきりくっきりなって、尾が開き始める原型を確認できる頃に第一回選別を行います

選別の仕方ですけれど、これもひとそれぞれでしょうが
飼育スペースの限られた個人ブリーダーなので良いやつと悪いやつでわけても良いやつ全部を残せないので、準備したプラ舟の容量分だけいいと思うのを残すのです
この頃には1cm越えているでしょうから、80リットルなら成長分見越して40匹とか、120リットルなら60匹とか、残せる分を決めてとにかく匹数制限かけて行います
なので臨時でプラ舟増設してもいいかもですね、常設だと家族にブーブー言われるので1ヶ月だけ ねっ ってお願いするのがいいと思いますよ
尾が開いているかどうかとこの時点での大きさを個人的にはものすごく気にしております
尾はこの時点で開いてなけりゃ開かないだろうから開いているのが大前提です、その次は大きさですが、同じ条件の中で大きく育っているというたくましさに期待してです
あと上の方で泳いでいるヤツとか泳ぎ方がきれいだなと感じたヤツだとか
選別基準は品種や個人の好みで変わるのでなんともわからない部分ありますが、とにかく飼育スペースに合わせて残すってことが重要で
ここで「もったいない」と手元に多く残してしまったら「本当に残したかった金魚まで全滅しちゃいます」からね!

ってこれ師匠に言われた言葉ですがパクっておきますね(笑)

と、いう感じで1ヶ月くらいブラインシュリンプあげながら粉餌調教しておいて、大体1週間ごとに選別しなおすみたいな感じで育てております
この春に初めて産卵や稚魚飼育を経験された方も多いかと思いますけれど、インターネット上の記事などはきっちり書きすぎていて結構つらそう感じますよね
こんな感じでいいんです、餌を1日あげなくても死ぬことはありませんし、大きく立派に育てたところで品評会とかに出そうと思うとアレやコレや細かいこと気にしなきゃならなくなるのですが、個人の自己満足なら元気でかわいく愛嬌のある金魚に育ってくれればいいので、これでいいんです
だって、金魚は修行でもなんでもなく、自己満足の趣味ですもんね!

ということで今回は長々書きましたけれど、皆様よい金魚ライフを!