ガンダムAGEはどこへ向かって?

先週の最終決戦モード(しょぼかったけど)から一転して政治的なお話を地球で繰り広げる回
冒頭唐突にアセム君がロマリーに告白、結局この作品は言葉にして始めて発現するという演出なのだが当事者に語らせるより周囲に語らせた方が良い時だってあるだろうにと、いい加減演出もどうにかしろと

で、ガンダムの醍醐味はそれぞれの正義のぶつかり合い、その中で生まれる悲哀なのだが、前回の戦闘から含めてそれが見えない
「イゼルカント様のご意思だ!」とか「エデンが見える!」だの、それっぽい相手側の正義はあるんだが、そもそもあの規模の軍隊で連邦のMSより高性能なMSを開発できたりして、それで火星になんの不満があるのか?というところがまったくもって見えない
火星がこんなに劣悪だから地球に戻りたい、でも地球ではなかったことにされてしまっていて取り合ってもくれない のはわかるのだが、そこがまったく描かれていない
イゼルカント様の愛弟子であろうゼハードだってアセムと楽しそうに学園生活を送りながら火星のことなんてすっかり忘れてロボットの部品を買いに行ってたくらいに悲惨さが伝わらないな
そして今回の連邦内部のお話、フリットがようするにクーデターを起こす話なんだけどまったくもって政治的な描かれ方はされない
首相が「ヤツらとの交渉窓口をなくしたら全面戦争だぞ!」とか「復讐に取り憑かれた男!」などといういいセリフを吐いているのにまったくもって深みはない
さらにはフリットのダークな部分であろう粛清も紙芝居で終了

おいおい、そこを描くのが物語だろうに。。。

結局見せ場は「おれはウルフさんの後継者、スーパーパイロットのアセム・アスノだ!」という気合に包まれた真っ白なAGE2と、必殺技ウルフファング
アセム、お前はだれの息子やねんw
紙芝居の後、ロマリーとの結婚式に呆然とする、あれ?あれ?AGEの女性キャラとくにヒロイン待遇のヤツらは本当にうざくて粘着質でビッチなのに、結局収まるところには収まるんだ へー
作品公開冒頭から3代続きますと書かれているので主人公が死ぬことはないという安心感がありすぎて困る、ここでアセムは死んでしまったが妹の子供がとかいう変化球は考えなかったのかね?

足早に過ぎていく物語の中で来週からは三代目らしい
予告編でじいちゃんのガンダムなんていうことになっていたので結局フリットも出てくるみたい
このままの延長線上で良作に進化することはなさそうだけど、これからも惰性で見るとする
そして最後に「ガンダムAGEとはなんだったのか?」と改めて問うてみたいと思う