ここまでのマクロスΔ(14話まで)

アルバムWalkure Attack!の収録曲はここまでなのできっとここが前半折り返しなのでしょう
ここらで一旦あまり面白くないと言い続けているマクロスΔのレビューでも書いておきますね

・登場人物が多すぎて掘り下げられていない

ハヤテやミラージュの乗り越えるべき対象がメッサーとして、そのメッサー君のエピソードはそれなりに丁寧にやってくれましたし、いやもっとやってくれて前半の主人公としてもいいくらいの存在なんですが結構淡白な描き方でしたよね
ミラージュは英雄的祖父母と比較されることの苦悩をチラリとは描いておりましたが、ハヤテに関してはまったくもって不明、そもそもインメルマンなる姓からしてパイロット家系なのかなって推測程度です
フレイヤに関してもウィンダミア出身以外なにも出てきませんし、言動からして多分リンゴ農家の娘なのかどうか、お見合い断って歌手になるために飛び出してきた時は元気良くて物語とハヤテを引っ張って引っ掻き回してくれるのかと期待したのですが、敵がウィンダミアだと知るとヘロヘロになっちゃったりミラージュとハヤテが接近しているとウジウジしたり、結構メンタル弱すぎです

と主要人物だけでも掘り下げる余地まだまだあるにも関わらずここに艦長、隊長、ワルキューレのメンバーなど主要人物が被ります
登場人物が点になっていては面白くないので主要人物との絡みだとかでこれら主要人物を掘り下げていけばいいのですが、残念ながら掘り下げられたのはメッサー君との絡みでカナメさんくらいで他はさっぱり魅力がわかりません
特に重要人物であろう美雲に関してはまったくといっていいほど謎のままでなんでこいつ偉そうなんだろうって思うくらいです
ワルキューレ諸君は1話こそ戦場で飛び跳ねながら戦っておりましたがその後は敵に狙われる弱点扱いで1話のワクワク感がまったくございません
もっと戦うワルキューレを全面に押し出してくれりゃいいのにって思うのですが、前半はメッサーVS白騎士を推してその上でメッサー退場、白騎士と戦えるようになるという描き方でハヤテの成長を描きたいのでしょうからワルキューレは完全脇役になるのも仕方ない?
いやいや、仕方無くないさ、だってマクロスなのに何まじめにパイロット物語やってんの!ってなっちゃいますからね

今回は敵が勢力であることも登場人物が多い原因になってますよね
ウィンダミアの方々は結果悪役になっていただくのでしょうけれど、ハヤテの成長を描くための踏み台である白騎士、きっとフレイヤとの関係を書くだろう風の歌い手、悪いやつだろうメガネ(名前しらんのよ)くらいであとは空気みたいな存在感ですよね
寝たきりの王様が動き出して陣頭指揮し始めて少し動きが出た感もあり艦長と王様の対決の腹の探り合いは面白かったんだけれどこれで結局ワルキューレは待ってるだけという場外アウト状態

おいおい、この物語の主役はワルキューレじゃないんかw

ということで後半一気に人物の掘り下げがくるでしょう、特にハヤテ、フレイヤ、美雲辺りは全然掘り下げないですからね
なかったら物語成立しませんしね
それによって作品全体の評価になればいいなと思う次第

でもですね構成には疑問でますよね
この14話までの要件ってメッサー持ち上げといてハヤテの成長を描くだけためのパートですからね
きっとあるであろう劇場版ならバッサリカットされる部分でしょうね
ハヤテも最初からパイロットでフレイヤも最初からワルキューレでお互い相性がいいってことだけで十分2人の距離は問題ないし、そこにちょっと規律にうるさいミラージュ先輩入れとけば三角関係的にも問題ないですし世界観描くにも全く問題がない
つまり14話ありましたが後の物語の進行具合にもよりますが、冒頭部分が長すぎて50話アニメかってくらいになってるわけです
マクロス7の冒頭部分は辛いパートが続きましたが中盤すぎるとその意味がわかってきて余計に熱気バサラに感情移入することができるようになりました
しかしながらマクロスΔはきっと2クール、1話のつかみはOKとしてその後は淡々と進みすぎてしまい13話でやっとの盛り上がりでしたが結果としては既に書いてますがハヤテの成長を描いたところとウィンダミアの世代交代を描いただけでしたよね

なにを偉そうに!と思われるかもしれませんが
そもそもワルキューレなんで5人もいるの?と、5人もいるからエピソード分割しなきゃいけなくて掘り下げも甘くなるんですよね
おかげで今もっとも掘り下げられたカナメさんの人気急上昇じゃないですか
美雲?なんだあのすぐ裸になる偉そうな女? くらいの扱いですからね

・ワルキューレの音楽がぁ。。。

音楽論を語れるほどおれ自身に音楽の知識はありません
しかしながらワルキューレの音楽がイマイチなんです
なにがイマイチかって多分使われる場面とさっぱりマッチしていないといいますかなんといいますか
一応作中設定的にはバール化にどういう曲がもっとも効くのかデータ取ってる最中とやらでいろんなジャンルの歌があるのはそういう理由付けになっているらしいんですが、まあそれはそれとして
1話で戦闘シーンで使われた「恋!ハレーション THE WAR」とか「いけないボーダーライン」とかはいい感じでマッチしてたんですが、その後はなんともかんとも
「ルンピカ」もエンディングで流れる分には作中のBGMではないのでいいんですが、作中でフレイヤが突然歌い出してってなるとおいおい世界観にまったくマッチしてないじゃんってなりますし「一度だけの恋なら」も同様でオープニングの曲としては秀逸だと思いますが、突然ルンがピカッと光ったフレイヤが飛び出して口ずさむにはなんか違和感ありますよね
なんだかとってもミスマッチな感じが拭えないんです

究極がメッサー君が死ぬ時のカナメさんが歌う「AXIA〜ダイスキでダイキライ〜」だと思っております
冒頭の物語のところでも書きましたが、この折り返しまでの物語の主要な出来事であるメッサーの死をもっと盛り上げる曲であってくれればいいんですが、残念ながら「AXIA」はアニソンレベルの歌でした
いやこれアルバム全部聞いてみると曲だけであれば立派なアニソンですよ、でもこれをメインストーリーの重要部分でしかも人が死ぬ場所で流す曲ですか?と問われるとなんだか違和感ありますよね

歌詞はちゃんと死亡ソングになってるんだけどなぁ

専門家ではないのでなんとも言えませんが、曲調なのか歌い手が生真面目に音合わせすぎて感情が出ていないからなのか
そこら辺ではないかと思っておりますが、この辺りは音楽の専門家にお任せします
前半のもっとも盛り上がるシーンで使うにしてはちょっと違和感のある曲だったのでイマイチ感が残ってしまうんですよね
でもまあ物語上どうしてもメッサー君がこの曲で救われた曲ですし、最後もためらうカナメさんを押し切って歌ってくれと懇願した歌なのでよかったんでしょうね

・ということで辛口でしたが

とりあえず最後まで見てみないと作品の評価はわかりませんが、前半無駄だと思われたことが後半生きてくることもありますが、残念ながら淡々とエピソード重ねた感がどうしても拭えず、劇場版なり再編成版なりあるとすれば多分大幅カットされるパートなんだろうなと思ってしまったり
もっとワルキューレを大活躍させるとかしてくれてワルキューレのPVですよと割りきってくれればもっと盛り上がったかも?
後半はほったらかしになっていた主要キャラの掘り下げが入ってくるでしょうし、その掘り下げが見事に物語の進行にマッチして盛り上がってくるんでしょうけれど、そのための炸裂玉として主要キャラの掘り下げを敢えてしてこなかったんでしょうが、それが逆にテンポの悪さにつながっているような印象ですね
50話アニメならこれでいいんでしょうが2クールだと思うので後半の話数で詰め込めるのか
このまま淡々とエピソード回収して終わりだとしたらマクロス2以来の黒歴史になってしまいますが、マクロスファンとしてはそれもまたよしとしましょうか

ということでマクロスΔ、後半も楽しみです はい