隠し砦の三悪人に仰天した

20世紀少年の第三章がまだレンタル中だったので隠し砦の三悪人(新しい方)を借りてきた
元々は有名な黒澤映画であるのでみたことがあるはず?なんだろうけどなんだろう、記憶にあまりないな

騙し騙されの逃避行、姫様と武士と百姓二人というアベコベコンビ
長澤まさみも当初はだれ?って思わせるくらいに表情がよかったのだが中盤以降、そう松潤に色目を使うようになってがっかりだ
戦国時代の姫君はもっと気高いはずだろ?って思うんだ
だから正体がバレるまでの長澤まさみの表情は良いのだが、バレてから人前で平気で泣いたりするような女々しく気高さを失った状態になると普通の素の長澤まさみの表情に戻ってしまうのだろうと、この辺りは逆に演出もそうしてるんだろうけど非常に残念だった

スターウォーズの原作となったとまで言われるこの作品が、スターウォーズを経て逆輸入されたかのような錯覚を覚える
日本の封建社会をしらないジョージ・ルーカスがレイア姫の気高さをあまり描けなかったのはまだ監督自身が若かったとかアメリカ文化の中に存在しない姫という存在をただの金持ち娘程度にしか思っていなかったのか、それともキャリー・フィッシャーの見た目が(ごほんごほん)とかいろいろ理由はあるかも知れないが、まあそれはいいだろう
しかし日本の武家の女性はどんな窮地に追い込まれても逃亡中でもどこの馬の骨ともわからないヤツの前で泣いたり弱音を吐いたり色恋沙汰を持ち出したりはしないのではないか?と思うのだ
この点に置いて、日本人たる富野由悠季監督はターンエーガンダムのディアナ・ソレルというのは一貫して女王たろうとする高貴なる女性を見事に描いている
最後の最後、ひょっとしてこのまま長澤まさみと松潤がくっつくのか?とまで思わせるこの崩壊ぶりはどうだいw

チャンバラシーンはなかなかに迫力があった
椎名桔平の演技も阿部寛の演技もさすが実力派俳優だけあって気迫のこもったいい演技だし、期待していなかった(失礼)宮川大輔も普段ワッショーイ!というイメージしかなかったがなかなかによかったと思うし、松潤も無理矢理ヒーローにされなければよい演技をしていたと思う
願わくば長澤まさみを序盤のままで最後まで通してくれればと、そして松潤はその姫様に惹かれるだけの一百姓としておいてくれた方が楽しめたかなと思わなくもないが、あまり口うるさく言っても仕方ないか

とりあえずそこそこに面白かった
チャンバラシーンはなかなかに見ごたえありますよ