ベスト・キッド リメイクモノで初めて感動した

ジャッキー・チェンが主演、じゃなかった、一応主役は少年か ベスト・キッドリメイク版
正直オリジナルのベスト・キッドがあまりにも馬鹿馬鹿しい作りだったのでまあそんなもんだろうみたいに見てみるととんでもないことに驚いた

人間ドラマの部分が多い
主役の少年ドレがなぜ戦いたいのか、ジャッキー・チェン演じるハンさんがなぜドレを気にかけるのか、そして何を教えたいと思っていて逆に何を教わったのか
舞台は中国になり、空手からカンフーに変わったが基本の筋自体はオリジナルより数段も上になっている
また、オリジナルでは ありえね〜 的な修行の数々だったが、さすがジャッキー・チェンというか、ああいう無駄な部分は冒頭だけで、あとはしっかりとカンフーを教えていくわけだ
甘えん坊で世間知らずのクソガキが、ハンさんからカンフーを教えてもらいながら恋をして、どんどんと成長していく見事な成長物語に仕上がっている

個人的に大好きなのが悪役の先生
こういう典型的な悪役ってなかなか今の日本作品にはいないんだよね、結局あの人にも都合があったみたいな言い訳用意しちゃったりしてお茶を濁しちゃったりして
でも本来はこういう分かりやすい悪役を用意するっていうことがベタだけど物語を盛り上げてくれる
実はこの人がいい人だったとかそういうの、悪役に対する侮辱でしかないんです!
あまりにも汚い指示を飛ばしまくるので最後は弟子にまで見放されるというオチまでついて、ここまでやることで逆に悪役が生きておいしいと思えるわけですよ

かといってそれ以上の深さはない
ジャッキー・チェンが若かりし頃にやっていたカンフーシリーズと同じパターンで作られた作品だと思えば団塊ジュニア世代もとてもわかりやすいと思う
少年が何の気なしにカンフーの達人に弟子入りして、戦う理由ができて、修行して強くなってハッピーエンド
タイトルこそベスト・キッドの名を借りたけど、実際にはジャッキー・チェン映画の定番中の定番ってことだね
ハリウッドに行ってから正直もうジャッキー・チェンはダメかな?って、いやその前に後藤久美子とシティーハンターとかやってた頃から迷走していたような気もするけど
そんなジャッキー・チェン好きには久しぶりにたまらないジャッキー映画だと思います