山本五十六の映画を見て

本日山本五十六の映画を見てきた
話の流れなどは置いておいて、戦争映画なのか山本五十六個人の偉業を称える映画なのかのスタンスがイマイチ
だがしかし、見ておくべき映画であると考える

坂の上の雲が大人気であったと思うのだが、その後の日本というのがよくわかる
作中「日露戦争で10万人の人が死んだが、20年30年でほとんどの国民が忘れてしまっている。」というセリフを言わせている
そして作中にはマスコミ関係者が出てきて準主役になっている
個人的に大好きな香川照之が演じているので非常に面白く、どちらかと言えばこれが主役なのではないか?とも思う
2時間半とそれなりに長い映画ではあるが、しかし当時の環境、世論などを描こうとすると無理がある
だからこそ山本五十六の偉業なのか、それとも戦争映画なのかを選択しなければまとまらないのだが、結局エッセンスだけが入ってしまってどちらつかずの作品になってしまったかもしれない
それでも最近の若者が勉強していない、戦前戦中の雰囲気を描いてもあるのでぜひ見るべきである

安易に選択をせず、物事を目で、耳で、心で感じろと思うのだ
これは今の世相にも非常に共通するのである
あの戦争はだれがどういう意図で初めて、どういう終わらせ方をしたかったのか、さっぱりわからない
その迷走がよく描かれてはいるのだ
山本五十六個人を持ち上げすぎな感はあるが、しかしそれでもやはりいつどこでどういう形で戦争を終わらせていくのかを考えていなかったことだけは明白である
雰囲気で押し切られ、雰囲気で始まり、雰囲気で終わったのだと
それでもだれかに責任をということになるわけだが
まあその後は自分で感じて自分で結論を出して欲しいとことでもある

とにかく見て欲しい映画である