ハチミツとクローバー(アニメね)

いいという評判なので一気に見てみた
春アニメで坂道のアポロンというのを見てある程度恋愛物もイケそうな気になっていたのでついつい見てしまったのだ

話自体はドラマにも映画にもなっているのでご存知の方も多かろう
序盤は山田さんの必死な片思いがウザイ感じで進んでいく、っていうかずっとこれ
花本はぐみさん、ヒロインじゃないんですか??みたいな
作品作るのに苦悩したり、森田さんからのアプローチにちょっとドギマギしたりするだけであんまり存在感なし
物語の基本構成が片思いの連鎖なのだけど、そのもっとも象徴的な描かれ方が山田さんなんだな
正統派ヒロインそのままに大学生活4年を無駄に片思いで浪費するだけでなく、その後も永遠に浪費し続ける美少女なんていやしないとかツッコミ入れながらもうだうだうだうだしている山田さんにいらいらいらいらしながら物語は続く
この作品のいいところは登場人物の年代層や立場が幅広いということ
野宮さんの登場で山田さんをバッサリ切り捨ててくれるんだけど、結局野宮さんも山田さんメロメロになっちゃうのがいかんともしがたいが、まあそれでもバッサリ切り捨ててくれるだけマシか
あのままうだうだ片思いが続いていたら(十分に続いていたが)うんざりもいいところだったぜ

1部の後半、主人公は思いがけず自転車の旅にでる
いいもんだ、うじうじ悩んじゃう時は自転車で走るに限る
ただ気がつけば東北とか走りすぎですけどねw
途中の出会いとかすごくよくて自転車の旅の良さがよく出ているけど結局女性との出会いはなし
ここで違う女性との一夏の恋とか入れればもっと味わい深くなるのにと思ったり思わなかったり
結局稚内まで行って戻ってきてはぐみとハグではなく手をつないで寝てたっていう
なんだか盛り上がらんな

一番主人公らしい竹本君がこの調子なので結局物語が単調なんだな
彼とはぐみの成長物語として描かれているのにはぐみちゃんはいろんな男性との関係でいろいろと成長を浮き彫りに出来たのに竹本君は一途で真面目な青年過ぎて自転車旅行に行って戻ってきた時点で完成形竹本君になっちゃってたんだ、だから2部以降の竹本君はつまらない
元々これ少女漫画なんだろうからはぐみ+周囲の男っていう描き方なのは仕方ないかもしれないんだが、しかしもって自転車旅行を1部のピークに持って来ちゃっただけに2部の竹本君はいいところもわるいところもない、ただ真面目な青年として成長が止まったままだから最後の別れも泣けないんだな
それと男性陣の中で、しゅうちゃんがお父さん代理の立場なのに全部持ってっちゃうのはいただけない
正直ただのファザコン漫画になっちゃったな とほほ

人間関係が濃密で、かなり各キャラを描ききっているので面白い作品ではあるのだが
しかし過ぎる年月の割に進まない恋愛関係とか成長しないで同じあやまちを繰り返すアホさ加減とか、うんざりするくらい描かれております
一応最後は卒業ってところで終わるわけですが、最後の最後にはぐみちゃんに怪我させる意味あったのかな?無理やり追い込んでおっさんとくっつける必要があったのかな?
おっさんが女子大生を堂々と口説けるという意味ではいいアニメではあったな うんうん