劇場版ガンダム00をみて消化不良

劇場版ガンダム00を見てきました

(ネタバレに繋がる恐れがあるので見てない人はご注意)

見終わって、こりゃ劣化マトリックス?劣化マクロスフロンティア?ガンダムの必要性がさっぱり理解できない
調べれば一度サンライズ側が蹴った企画らしいが、確かにガンダム史上初めての正体不明な的であるわけだけれども、どうも説明が不足しすぎていて相手が何を求めているのか、敵なのかそうでないのか、刹那君の印象としては戦う相手ではないと感じたらしいのだが本人もそれを言葉にできないのでさっぱり理解できない
相手の意図も正体もわからないから終盤盛り上がってくる危機的状況の中でもさっぱり盛り上がれない、肝心の刹那は寝っぱなしだし、分かり合うための道具ガンダムってのは散々劇中で言葉が出てくるのでそういう使い方なのはわかるけど、実際にイノベーター一人飲み込んでも交渉一つしてこない相手にどうやって分かり合うんだ?みたいな
マクロスフロンティアのバジュラも最初はそういう描かれ方をしていたが、しかし歌で分かり合えるという書き込みを丁寧にしていたし、そういう設定を最初にしているので登場当初からしっかりとそういう描かれ方をしていたのだが、今回のガンダム00では最後の辺り、刹那が感じたイメージを表示するだけで終わらせてしまっているのが消化不良の原因かな?

キャラの使い方も、結局絶望的状態で刹那意外解決できないとわかっちゃっているので時間稼ぎ的な活躍しかさせられないことで幅が狭まったのではないか?と思うわけだ
ロックオンが狙いたずに乱射しているのにちょっと萎えるし、敵の正体が不明ということなのでスメラギさんの作戦能力も活かせない
なによりフェルトがテレビ版の最後に突然刹那に花を渡してキャラ萌え軍団が炎上していたのだが、確かにアレは唐突すぎてわけがわからなかったのだが、この劇場版ではすっかりフェルトの片思い状態からスタートしている
冒頭にマリナを救いながら挨拶もしないで帰る刹那君、戻ってきてフェルトのお出迎えにもそっけない刹那君、目を覚ますきっかけになる花は中東に咲く花、マリナのイメージでもありフェルトがテレビで最後に渡した花でもあるわけだが、目が覚めてフェルトが手を握っていて抱きついてきて、人間らしくなるか?と思ったが次の瞬間に出撃していく刹那君

おれ絶対にイノベーターになりたくねーw

なんやかんやが終わって、エンドロール
その後にこのシリーズのネタバレではないがイオリア・シュヘンベルグの生きている頃のシーンで本人の口から思いを語らせる
ここまでは良かった
なぜその後のシーンでかつてのメンバーでもなんでもなくおばあちゃんマリナなんだ?劇場版で刹那がマリナを想うシーンなど冒頭の救出シーンだけで全然説明がついてないではにか?

という細かいツッコミはそこまでにしておくか

評価できるところもなくはない
今までのガンダムという枠組みを越えた新しい試みであったとは想う
だがしかしガンダムの基本というのは敵にも敵の都合があるところだと思っていて、今回はそれが敵が敵だけにまったく描けていないところに深みがまったくないんだな
敵の目的もわからんままにただ絶望感だけが漂い、それらを解決させられるのが刹那一人というのもなんともねえ
冒頭からイノベーターがもう一人出てきていたのだからもう少し活躍を期待したのだが、なんだかリボンズ・アルマーク向けのキャラ付けで残念な結果だったのかな?
さっきも書いてあるけど結局全員クアンタと刹那待ちという展開なので他のキャラも生きないし思いも弱かったかな?
新しいガンダムというチャレンジはよかったんだけど、結局最後何とどういうことでわかりあえたのかってのがさっぱりわからんままにおばあちゃんマリナの元に帰るメタリック刹那ってオチはさっぱり感動できなかったわけです
ただせっかく出た新しい試みですから、これがたとえどういう評価であってもガンダムが進化していくためには必要なプロセスなんじゃないのかなって思ったりもしなくもない

自分自身は物書きでもなんでもないので思ったことをただ書きなぐってますが、製作陣の皆様お疲れ様でしたという気持ちはあります
次回、もしあるのならば次回に期待させていただきます というのが正直な感想でした