スパラートという馬を持っている
キャロットクラブというところで一口馬主をはじめた
実は一口馬主というのは昔から興味があったわけだがなかなかはじめるきっかけがなかった
10年ほど前だろうか?独立してすぐの頃、商売は順風満帆、ここでと思い当時まだインターネットがあまり普及してなかったこともあり雑誌の広告を見て一口馬主の資料を取り寄せたことがある
当時はカタログとビデオテープが送られてきていた記憶がある
時代は流れ、チャットをしながら「お前も一口馬主始めれば?」と気軽に言われたので適当に検索してみると、当時あまりなかった400分割のクラブがそこそこあった
彼曰く「キャロットクラブにしとけばまず間違いはないよ」とのことだったがなんでも自分で調べて納得をしないと物事がやれない性格故に数日掛けていろいろと調べてみた
なるほどキャロットクラブよさそうだな、そしてそのまま資料請求のフォームに申込をしていた。
なんでも決めればすぐやっちゃう、おっさんになってもやることは同じ
カタログとDVDが届いたが、子馬の姿格好なんて見たってわかるわけがない
おれの血統データなんてのも昔ウィニングポストとかダビスタに熱中していた頃から全然記憶が更新されていないので使い物にならない
ネットで評判の馬はとっくに売り切れていて情報化社会の恐ろしい一面を垣間見ることになる
そして価格と母馬の素性だけでブランチブルックという馬とフォレストチャームという馬を購入した
その翌年の募集にて、欲しい馬がすべて抽選ではずれ仕方なく余った中からプリマティスタというトウカイテイオーの子供を買い、もう一頭はギリギリまで待とうとじっと締め切り間際までまっていた
スパラートという馬がいる、ってか狙っていた
サクラバクシンオーの子供である
父親が名スプリンターだけに子供も当然スプリンターが出る、最初に買ったブランチブルックもサクラバクシンオーの子供だ
ブランチブルックの弟を買いそびれたおれは父親つながりでスパラートを監視していたのだが、ついに残り口数が少なくなり、本当はもうちょっと待ちたかったが申し込むことにした
それからしばらくしてスパラートは入厩、そしてデビュー戦でいきなり得意ではないはずの重馬場で5馬身の大差をつけて圧勝するのだった
開催は新潟だった、行くかどうか迷ったが疲れていたので行くのをやめて寝ていたらmixiで喜びの書き込みを見てその勝利を知った
一口馬主初勝利は映像も見ることなく訪れたわけだ
基本的に愛馬が走るときは見に行くようにはしている
だがどうしても名古屋にいるのに中山や府中で走られると辛い
それでも府中で、中京で応援するも2勝目が遠かったスパラート
そして京都の寒桜賞に武豊が乗るというので名古屋から高速すっ飛ばして京都競馬場まで行くことにした
同乗させられた後輩にはいい迷惑だったかもしれない
おっさん2人で京都競馬場、妙に馴染んでいた、ただ周囲は当然関西弁、なんだか怖かった
しかしスパラートはマイペースだった
キョロキョロと余所見をしながら立ち止まり、そしてまた動き出す
武豊もその辺は好きにさせていたのだろうか?
レースが始まると様子は一変する
絶好のスタートを決めるとおれは叫んだ
「いいぞ武!」
こんな競馬素人のおっさんに言われるまでもなく、武豊氏は世界のジョッキーなんだからいいに決まっている
そしてちょっと控えて好位置につけるとそのまま維持し、コーナーを曲がり終えて間が空いたところをすかさず割って前に出た
「いける!」
だから世界の武が乗ってるんだからお前は黙ってろってね
直線グイグイと伸びて先頭を捉えると目の前を走りぬけ先頭のままゴール板を駆け抜けた
もう絶叫だった
「豊!」
尾崎豊でもなく、山川豊でもなく、ましてや同級生の鈴木豊でもない豊を絶叫した
目の前で口取り式が行われていた
事前に申し込んでおけばあそこにも立てたわけだが、スーツを着なきゃいけない
休みの日にまでスーツを着る趣味はないのと、京都まで行く気になったのが結構直前だったので間に合わなかったのとがあってもったいないことをしたと思っている
しかしこの興奮はなんと例えようか?
この馬はたしか4万5千円円で買っているはず、このレースで買っただけで半分くらいの配当が戻ってくるわけだ、しかも馬券まで的中しているからたまらない
ただし一口馬主は甘くない
最初に持っていたブランチブルックやフォレストチャームは1勝もできぬまま引退してしまっている
だからこそ今、このスパラートは2勝もしやがって、かわいいやつだって思えるわけだ
興味があったら一度資料取り寄せるなりしてみるといいと思う、競馬場に行くのが楽しくなることは間違いない
そんなスパラート、今度のレースは3/21に中京競馬場で行われるファルコンS
ヒマなら競馬場まで応援に来てください
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